1.世界のエネルギー歴史とその意義

 人は、衣食住を行うに当たりエネルギーが必要で在る。カナダの科学者であり、政策アナリスト、研究分野では、エネルギー、環境、食料、人口、経済、歴史等で在るVaclav Smilは2017/5/12出版の『Energy and Civilization: A History』で文明のエネルギーの歴史を述べている。石時代から現在までの文明にとってのエネルギーのあり方を説明している。石器時代、牧畜・農作時代から現在に足るエネルギーの変遷を辿っている。

 上の二つの図は著書の最終7章Energy in World Historyで示された世界のエネルギーの変遷で在るが、1800年代の産業革命を機にエネルギーとしての人間の動力が激減している。エネルギー資源を見てみると産業革命以降、人類に多大なエネルギーを提供したのが石炭で在る事が分かる。上の図を見ていると約40年前の1980年代に出版されたアルビン・トフラーの『第三の波』を思い出す。第一の波は農業革命による農耕社会、第二の波は産業革命による工業化社会の到来であった。そして、第三の波が情報革命である。余談ですが丁度40年前アルビン・トフラーは『第三の波』出稿を原稿用紙で書いたが、途中、ワープロに変えて出稿した。ワープロに変えて事で出稿が捗ったと著書の中で書いてあった。それから40年の歳月が流れ、1990年はマイクロソフトのMS-DOSから始まり、中間の20年前の2000年にインターネットが普及し始まった。アルビン・トフラーは産業革命を突出したエネルギーの消費世界だとし、情報革命はエネルギーが落ち込むと記していました。アルビン・トフラーの情報革命は現代進行形だと思いますが、20年前のインターネットの普及時と比べ、現代の情報機器の進歩は予測し得なかった事だと思います。これから先、情報技術は機械学習のAIと量子コンピューターの開発が在ります。

 上の図は経済産業省資源エネルギー庁の出した「世界のエネルギー消費量の推移(地域別、一次エネルギー)」の図です。石油は減少傾向に在りますが、世界的に見てエネルギーの消費の増加傾向に在り、特にアジア大洋州は著しい。

2.再生可能エネルギーと今後の未来

 左の著書は安田陽の『世界の再生可能エネルギーと電力システム 経済・政策編』であるが、地球温暖化による環境問題を踏まえ、世界の再生可能エネルギーを取り扱った本で在る。地球温暖化で2090 年代 には 洪水 氾濫 は 8. 3 兆 円、 土砂 災害 0. 94 兆 円、 高潮 は 9. 7 兆 円、 熱中症 は 1192 億 円 に 跳ね上がる と 予測 に成るとしている。地球温暖化を踏まえてCO2の排出量を考えると、隠れたコスト、つまり外部コストが在るとしている。CO2の排出量を加味すると、再生可能エネルギーの太陽光1.08円/KWh、風力0.21円/KWh、水力0.15円/KWhと成っている。

 エネルギーの歴史で再生可能エネルギーは現代、環境問題を加味して取り組まれている。先進国ドイツは再生可能エネルギーで日本の10年先を行っている言われている。先進国の中で電気料金が高いのはドイツで在るが再生可能エネルギーによる先行投資を行っている。

 日本では、FIT制度(固定価格買取制度)は2012年度に国会で成立した「再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買取る事を国が約束する制度です」続けて、「電力会社が買い取る費用の一部を電気をご利用の皆様から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えていきます。この制度により、発電設備の高い建設コストも回収の見通しが立ちやすくなり、より普及が進みます」とも説明されています。この事は新規技術である再生可能エネルギー資源をそのままハンディをつけずに市場で戦わせることは大きな参入障壁になってしまうため、期間を限定して支援をする政策がFITということになります。上の図はFITの賦課金負担の図です。一端、再生可能エネルギーの設備の賦課金の負担が2030年頃にピークを迎えますが、その後減少傾向に在ります。

 情報革命に在ってエネルギーの問題はCO2排出の地球温暖化の環境問題に直面して、パラダイムシフトに成っていると著書は最後に締めくくっています。先進国のGDPの差ほどではありませんが、情報革命による情報量の伸びは、ここ10年間で爆発的に伸びています。今後、エネルギーのパラダイムシフトはどの様な未来が待っているのでしょうか。

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